やがて霞がかっていた青島がはっきりと見えてきた。「後残り1分ですよー」係員の声が聞こえた。青太最後の関門だ。「5、4、3、2、1 はい、ここまででーす」私は残る力を出しきって関門の向こう側に倒れ込んだ。間一髪、私の直ぐ後ろで関門は閉じられた。何とか立ち上がったが脚に力が入らず歩くのがやっとだった。 敗北感に打ちひしがれながら歩いた。トロピカルロードの復路も終わり運動公園まで約2キロ。そこに1年間お世話になったインストラクターが差し入れを持って現れ、いつもの様に伴走してくれた。不思議と安心感が湧き、このままゴール出来る様な気がした。さらに神奈川から参加した友人も反対側に並び伴走。私は2人に挟まれ、抱えられる様にしてゴールした。記録は6時間30分4秒。友人に「凄いな、今日の参加者の中でお前が1番長い時間走ったんだぞ」と褒められ、MRTの取材まで受けたのに実は2番だった。少し悔しかった。