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宮崎市佐土原町の内科医院です。

消化器・胃腸科が専門で、胃カメラや大腸内視鏡、腹部エコーでは鎮痛・鎮静剤を使い、苦痛の少ない検査を心がけます。
循環器や呼吸器、感染症やアレルギーも診療します。

また、介護支援専門員が介護や認知症のご相談に応じます。
なお、禁煙補助薬や男性型脱毛症治療薬も処方します。
平日8:30~12:30
14:00~17:30
水・土曜  8:30~12:30

(なお、午前中 8:30~9:00に胃カメラや腹部エコーなどの検査が入っている場合は、外来診療の開始は午前 9:00からになります)

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頭がボーッとする、体がだるい、脚がむくむ、息苦しい、手足がしびれる……。夏バテと軽く考えていませんか。もしかしたらビタミンB1不足のサインかもしれません。ビタミンB1の欠乏症といえば、脚気(かっけ)が有名です。江戸時代には死に至る病だった脚気ですが、過去の病気ではありません。ビタミンB1は不足に気づきにくく、潜在的に足りていないことがあるのです。特に夏は、冷たい麺類だけで食事を済ませたり、ビールや甘い清涼飲料、デザート類の摂取量が増えたりして糖質の摂取が多くなる一方、たくさんの汗をかいてビタミンB1が失われやすい季節です。気をつけなくてはいけない隠れ脚気(ビタミンB1欠乏予備軍)について、日本薬科大学学長の丁宗鐵さんに聞きました。【医療ライター・阿部厚香】

 ◇ライフスタイルから分かるビタミンB1不足

 ビタミンB1の不足は、普段のライフスタイルから分かります。まずは次の項目のうち思い当たるものにチェックを入れてみましょう。

□1.ダイエットをしている
□2.インスタント食品をよく食べる
□3.野菜や果物中心の食事をしている
□4.アルコールをよく飲む
□5.清涼飲料水をよく飲む
□6.室内で仕事をしている(オフィスワーカー)
□7.激しいスポーツをする
□8.汗をよくかく

 ◇隠れ脚気になりやすい理由とは

 いくつ当てはまったでしょうか。八つの項目は、すべてビタミンB1と関係があります。チェックの数が多い人ほど、不足している可能性が高くなります。

・1~3にチェックを入れた人

 ビタミンB1は、偏った食事やダイエット、インスタント食品に頼った食事をしていると、食品から十分に摂取できません。また、ビタミンB1は、豚肉や魚、大豆、玄米などに多く、野菜や果物には少ないため、菜食主義や野菜中心の食事がヘルシーと思っていると不足していることがあります。

・4、5にチェックを入れた人

 お酒や清涼飲料水をよく飲む人は、糖質を多く摂取していることがあります。ビタミンB1は、糖質の代謝に関わるため、糖質の摂取量が増えると必要量も増加します。また、水溶性なので、利尿作用のある飲み物を多量に飲んだ場合、必要量は増えて尿からは排出されやすくなります。

・6にチェックを入れた人

 ビタミンB1は神経伝達に関与し、記憶とも関わりがあります。脳の働きを助ける作用があるため、ビタミンB1が足りないと無気力になります。やる気がでない時は、不足のサインかもしれません。

・7、8にチェックを入れた人

 ビタミンB1は、活発に行動する若い人や筋肉をよく使う人ほど失われやすいものです。激しい運動をする人や、汗をよくかく人は、気づかないうちに失われていることがあります。

 ◇ビタミンB1不足を予防する上手な食べ方

 では、ビタミンB1不足を防ぐにはどうしたらよいか、対策を知っておきましょう。組み合わせ方や食品に含まれるわずかなビタミンB1をなるべく逃さない賢い食べ方が、暑さに負けない体を作り、脳の働きも守ります。

・野菜中心ではなく、肉や魚も食べる

 野菜や果物に含まれるビタミンB1は微量です。肉や魚、大豆・大豆製品なども組み合わせて、バランスよく食べましょう。

・ビタミンB1の多い食品+ニンニク、ネギを組み合わせる

 ニンニクやネギ、ニラなどに含まれるアリシンとビタミンB1が結合すると、腸からの吸収がよくなります。豚肉や魚と一緒に調理したり、薬味にしたりすると効果的です。

・主食、主菜、副菜のそろった食事をする

 ビタミンB1は、体にためておくことができないため、毎日の食事から補う必要があります。主食、主菜、副菜のそろった食事を心がけましょう。外食時や単品の麺類は、具の多い料理がおすすめです。また、ビタミンB1は米ぬかに多く含まれ、ぬか漬けにすると増えます。キュウリでは生の約9倍に増加します。

・飲酒は、ビタミンB1の多いおつまみと楽しむ

 旬の枝豆は、ビタミンB1の多い食品です。枝豆をつまみながらお酒を飲むことは、栄養的にも理にかなっています。飲酒は、おつまみと一緒に楽しみましょう。

・サプリメントも上手に活用する

 食欲がなく、思うように食事が取れない時は、栄養補助にサプリメントを活用してもよいでしょう。

毎日新聞より