父が亡くなり2週間が経とうかという頃、親戚や知人からお電話をいただいた。
父からお歳暮が届いたという。
父は約半年前に歯肉がんの宣告を受けた。
癌は骨まで浸潤しており、リンパ節への転移もみられた。
根治を目指した手術を受ければ、今のようには食べられなくなるかもしれない。
父は延命より生活の質を選び、その後癌に対する治療は受けなかった。
父は、なるべく癌の事は忘れて、免疫力をアップするために笑って過ごせる様な生活を送ると言っていたが、一方では終活もしていたのかもしれない。
父の様態が悪くなり入院した日の夜、私は仕事が終わり1人タクシーに乗り病院へ向かった。運転手が「お父さんを4日前に百貨店まで送りましたよ」と教えてくれた。
父が亡くなり書類を整理していたら、お歳暮の注文書の写しを見つけた。
注文書の日付けは入院4日前だった。
臨終の身でありながら贈ってくれた有り難さと、もう今は居ないはずの父の名前を送り主欄に見て、何とも切ない気持ちになり、涙がこぼれたと従兄弟の1人は話してくれた。
父からお歳暮が届いたという。
父は約半年前に歯肉がんの宣告を受けた。
癌は骨まで浸潤しており、リンパ節への転移もみられた。
根治を目指した手術を受ければ、今のようには食べられなくなるかもしれない。
父は延命より生活の質を選び、その後癌に対する治療は受けなかった。
父は、なるべく癌の事は忘れて、免疫力をアップするために笑って過ごせる様な生活を送ると言っていたが、一方では終活もしていたのかもしれない。
父の様態が悪くなり入院した日の夜、私は仕事が終わり1人タクシーに乗り病院へ向かった。運転手が「お父さんを4日前に百貨店まで送りましたよ」と教えてくれた。
父が亡くなり書類を整理していたら、お歳暮の注文書の写しを見つけた。
注文書の日付けは入院4日前だった。
臨終の身でありながら贈ってくれた有り難さと、もう今は居ないはずの父の名前を送り主欄に見て、何とも切ない気持ちになり、涙がこぼれたと従兄弟の1人は話してくれた。